Vol.4 危機一髪!パナマシティ

2002年2月


空港からバスにてパナマシティのダウンタウンに着いたのはもう日が暮れた夜の7時頃。某日本の有名ガイドブックの地図を頼りに、その本に掲載されていたホテル(安宿)を探す。バスを降りたところからホテルまでは徒歩10分!意外に賑やかだったダウンタウンに少しテンションがあがり、少し気が緩んだのが後に起こる悲劇のはじまりだったのかもしれない。ホテルに着くと否や、安宿なのにセキュリティーが厳重で、ブザーを押して中から人を確認して中に入れてもらうと言うシステム。そして中に入りチェックインすると宿の主人に言われたのは、この国は危険だから街を出歩くときは貴重品を最小限にし、本当に必要なもの意外は持ち歩かず宿に置いて行きなさいという一言でした。パナマは私にとって69番目の訪問国でしたが、後にも先にもこのようなことを言われたのは他になく、これがはじめての忠告でした。しかし、自分の大切なものは常に自分の身につけ管理すると言うのが今までの旅のスタイルだった私にとって、この時の忠告を素直に受け入れることが出来ずパスポートとお金は小さなバックに入れ持ち出したのでした。真昼間のパナマシティは人も多く、車も多い。店も想像していてたよりかなりいろいろな店があり活気もある。しかし、一つだけ他の国とは違う点があります。それはどんな店であってもほとんどの店の前に機関銃を持った護衛がいること。たとえマクドナルドであっても・・・。これがその治安の悪さの表れなのかもしれない。しかし頭の悪い私は逆にこれだけ町中のあちこちに護衛がいるのだから安全じゃないの?と思ってしまったのです。そんな感じなので気もすっかり緩まりまくりダウンタウンから2キロ離れたパナマビエホという遺跡まで散歩がてらに歩くことにしたのです。その道中は他に人こそ歩いていないものの車はバンバン走っている主要道路。しかし感じるもんなのですね殺気というものは・・・背筋に変な感触が走り後を振り返った瞬間、自分の目の前に現れたのは自転車に乗ったでっかく怖い顔をした黒人。「しまった!」と思ったのも束の間、鋭いナイフが黒人の服の中から出てきたときにはもうパニック。よくこのような時に遭遇した場合は抵抗せずに物を犯人に差し出すというのが普通らしいが、私はもうパニックで一目散にそして全速力で逃げてしまったのでした。しかし、これで一件落着する訳もなく、凄い形相をした犯人は自転車でナイフを振りかざし後ろから追っかけてくる。こっちは対向してくる車に合図を送るが見て見ぬふり。もうホントに駄目かと思いました。そして犯人に捕まってしまうと諦めかけたその時、運よく私に気づいて止まってくれたタクシーに飛び乗ることができ、とりあえず修羅場を逃れたのでした。そして、そのタクシードライバーはパトカーを見つけてくれ、後は警察署で事情聴取。恐怖に脅えていた私はスペイン語による事情聴取に答えられるわけもなく、精神状態が落ち着いてから解放されたのでありました。まあ、こんな怖い経験をして不幸中の幸いだったのが何も取られずに済んだということと、ケガをしなかったということでしょうか?なお、この出来事があったのは2002年の2月6日。そう26歳になる誕生日の前日。自分の人生25年と一瞬頭をよぎった一日でした。


高層ビル群が建ち並び意外と都会なパナマシティ

 

ほとんどの店の前には機関銃を持った護衛のいる治安が悪い町

 

強盗にでくわした現場付近の光景・・・いかにも感が否めない